赤い長靴/江國香織

赤い長靴

赤い長靴

何故か飛ばしてた。なんで読んでないんだろう。タイトルに見覚えはある(読もうと思ったことはある)のにー!!Σ(゚д゚lll)ていう驚き。
なんて静かにおそろしい話を書くですか…。そこらのホラーよりよっぽどホラーだ。タイトルに赤い長靴を持ってくるあたりとかおそろしすぎるだろう…。人に話と意図が伝わらないのちょうおそろしい…。
一人称なんだから当たり前なんだけど、各々の視点でしっかり共感して納得してしまう。日和子視点で、逍三への「通じなさ」をまったくもってその通りだと思ってるのに、逍三視点で読まされると返事しなくても従わなくても「うん」でもなんら問題はない気になって全く違和感なく受け入れてしまうってすげえ。一歩引いて考えると日和子の方が正しいと思ってるのに。逍三どうよと私も思うのだけど、逍三視点ではついそのまま受け入れてしまう。私が一人称に騙されやすいってのもあるだろうけど…それにしてもすごいだろう…。
読み始めてすぐはてっきり日和子が「かわって」る人なのかと思ったけど全然そんなことはなかった。よく考えると江國香織って女子が「かわって」いることが多いよなと、そこで気づいたです。先入観…っちゃーあれだけど、そんな感じか。
「逍三のいない場所で逍三を愛しているのだ」あたりは、わかるんだよなー。そうなの…!!!と力強く言うほど共感出来るわけではないのですが(笑)、しかし言いたいことはわかる。