ねじの回転/恩田陸

ねじの回転―FEBRUARY MOMENT

ねじの回転―FEBRUARY MOMENT



おもしろかった…!すげえ…!恩田陸は、読み終わる度に「ここまでしっかり組み上げて騙して(=フィクションを楽しませて)くれると何をされても本望と言うしかない」と思うのですが、こりゃまたしっかりした構成で…。二・二六事件?と首を傾げる私で大丈夫だろうかと思いましたが、さすが恩田、まったく問題ありませんでした。恩田陸Sugeeeeeって言う前に自分を反省すべきだとは思います。
安藤(´Д`;≡;´Д`)とはお約束。恩田人物の「品行方正、真面目で厳格」パターンとは少々違ってた気もするのですがー。恩田真面目っ子は鼻につきかねないけど安藤大尉はちょっと匂いが違った。…気がする。栗原中尉は非常に恩田キャラっぽかったです。史実の人物にそういう発言をするのもあれだとはわかっておりますが、でも作者がいる以上キャラクターは出るよ。それはどうしようもない事実。
<ネタバレ>2回目の辞書引用に「Σ(゚д゚lll)総理氏んでる!後ろ後ろ!!(志村)」的な動揺をさせられ、迫りくる牛乳屋の恐怖に怯え、トラック→銃撃→4人目の懐中時計と事実がどんどん明るみに出て最後にドンと「2人の運命的な出会い」で幕ってとこを一気に読めて、非常によろしい時間配分であったと自分をほめたいと思います。GJ。</ネタバレ>大戦ものってあんまり読んでないからなー。真面目に昭和史勉強したいとは思うのですが。新宿クラスに入るしかないか…(誤)。