貴婦人Aの蘇生/小川洋子

貴婦人Aの蘇生

貴婦人Aの蘇生

貴婦人Aの蘇生 (朝日文庫)

俺これすきー(´Д`;≡;´Д`) ってなるの実は珍しい。いや別に他のも嫌いじゃあないんだけど(笑)。
<ネタバレ含む>なんだろうなあ…。「わたし」が最後にどうもならないから?ニコとの関係が壊れたりしないから?確かに珍しく恋人的な人間関係が壊れなかったな、と思いましたが、この本は主題が貴婦人Aであると思えばそちらが亡くなっているのでわたしとニコはむしろ主題ではないということかしらん。と考えると納得はする。オハラが最後にいい人になってるとかも珍しいんじゃないのかなあ。オハラが変化したわけじゃなく私の見方が変わっただけ…なのかもしれないけど、でも最後のレポートを見る限りきっと変わっているのだろうと。そう思わされるのが既に珍しいと思う。</ネタバレ含む>
カードで勉強をする伯母さんとニコとわたし、がとても好きですよ。生真面目でどこか滑稽で、ていう雰囲気。こういう雰囲気描く(かく)のがうまいと思う。あと小川洋子は「老人」の描写が容赦なくて的確さを出してると思う。今までの作品でもそうなんだけど、今回も手品のあたり。実際にそうであるかはともかく、容赦なく描く(えがく)ことでリアリティが生まれる感じ。
ああところでニコが愛しいよニコ(´Д`;≡;´Д`)