いちばん初めにあった海/加納朋子

いちばん初めにあった海 (角川文庫)

また作中作ー!と思いました。正直なところ。いや、否定的な意味合いではないんですけども。文章が洗練されてる気がしたんですが、魔法飛行から3年経ってるってことは変わるかもなあ?
<多分ネタバレ>手紙の主が誰か、は始まってすぐ提示されてるわけで、推理しながら読むよりは構成の緻密さを読む本かなあ…。化石の樹なんかは、確かにご都合主義と言えるほどのすごいことが起こってるわけですが、でも「少女」が幸せになったのならばご都合主義でも何でもいいよ…!とうっとりしてしまう世界観でした…。うっとり?「ええねん」って言えた時点で麻子の救済は終わりかと思ったんだけど、千波の懸念そのままに大きなとげは刺さったままなんだからしっかり救済を描こうと思うならかくあるべしな後編ですね。「女の子が苦手だけど憧れ」なのも伏線ですよ。すごす。</ネタバレ>
寝ようかと思って電気毛布入れてないと気づいてがっくりしたまま読了。さて寝るよ…。