マジックミラー/有栖川有栖

マジックミラー (講談社文庫)

マジックミラー (講談社文庫)

実は初読だ。
以降真相には関係ないけどネタバレ混じり。登録された新一の指紋と「博多で回収された切符」の指紋が一致した=登録した人が新一である という立証にはならないんじゃないか…と考えていたら全然関係なかった。要するに、[新一指紋]の持ち主は、博多から来たと思わせ酒田から来ていたのではないか、と。まずそれは可能かどうか(酒田からの移動問題)、可能だとして犯行にどういうメリットがあるのか、わかんないけど「顔そっくりな双子の指紋を、本人申告で名前と関連付けてしまう」ことの妥当性が、作中で言及されないが故に気になったんですよ…!登録された新一指紋が健一=配偶者ではない人物、だとしたらなんかあるかもしれないと思ったんだ。関係なかったけど。穿ちすぎっていういい例です。
時刻表モノかと思わせ、実は「時刻表と思わせることがメイントリック(作者レベルで)」という…。作品レベルでのメイントリックは場所の錯誤ですね。時刻表なんてどうにかすりゃ解けるから起こったんだべって思う私としては「そう来るか」って感じ。