となり町戦争/三崎亜記

となり町戦争 (集英社文庫)

となり町戦争 (集英社文庫)

再読。こないだ映画見て、原作を改めて読んでみたと。どこかで見ましたね(秘密)。読んだ当時は「女子が合わない」というのが第一に来てしまってもう次は読まないだろうリストに名前が加わったのですけど、映画で「戦争というものへの皮肉としては結構秀逸なんではないか」と(今更)思ったので、これは映画の作り方がどうなのか原作の読み方が悪かったのか検証だということで再読。
うーーん…覚えてないと思ってたんだけど映画見ながら「ん、こんなんだっけ?」と違和感と言うまでもない微かな引っ掛かりを覚えた部分は、原作読んだら結構その引っ掛かりが正しかったりしました。案外すごいな私。しかしそんな引っ掛かりを思い出せるぐらいには読んでいたということで、映画ほどの「戦争・公共に対する皮肉」は感じられなかったかなあ。原作を読み流していたわけではなかった別に。なんかもっと淡々としているね。村上春樹が引き合いに出されるのは記号としての女子の存在が大きいかと思ったんだけど、それだけじゃなく一人称でありながら主体なく状況に流されている雰囲気が似てるんだと納得。映画は、ああいうある意味「わかりやすい」形に落とし込めるのがすごいなー。良し(善し)悪しは置いといて、でもあれはあれで、時間を考えるに最大限だったじゃないかなと私は思ったですよ。しかしあの映画に江口でどうなのかというのも不思議だったけれど原作読んだら謎が深まったぜ江口?
本の感想なのか映画の感想なのかはてって感じですけどこういう小説に感想って書けないじゃないですか私は書けないです。読んだか読んでないか好きか嫌いか。