秘密/東野圭吾

秘密 (文春文庫)

秘密 (文春文庫)

 うん、と平介は頷いた。永遠の秘密を認める首肯でもあった。

とりはだ。
もしかしたら本文中で秘密って出るのここだけなのかなーと思った。
最初読んだときは泣いたんですが、今回はそんなこともありませんでしたしかし比喩じゃなく鳥肌。ストーリーは確かにベタだし「中年男性版昼メロ」ってのは至言ですけど、このページ数を費やして最後にタイトルに持ってくるという構成が鳥肌。そういうタイトル好きなんですよ確か終戦のローレライんときどっかに書いたけど。あれは最後じゃないが、ストーリー積み重ねた結果出てくるタイトル、ということで。
映画版こないだ見たばっかりなんですが、そうか原作は小学生からなのか!と衝撃を受けるところから読み始めました再読なのに。いやー…その辺は多少はしょるのは致し方ないと思うしヒロスエの直子は素直に感服したんですけど、梶川の息子の魅力が全然わかんなかったのにあのラストで首を傾げてたところはこう来るか!!と思った。こう来るかもなにも原作が先にあるわけで「この腑に落ちなさは映画だからか」と納得した、という話ですけど。関係のはしょり方も致し方ないと思うけど(珍しく寛容)その時々で都合のいい役回りに置くのはちょっとなーっていうことです。魅力がわかんないのは致命的だと思うんだ…この話としてじゃなく普通に…都合のいい脇役と都合のいいストーリーという存在をあの位置に許すのならば別ですけど。もしかして私が流し見してるときにそういう(魅力ある人柄を演出するイメージ)映像があったのか!?Σ(゚Д゚|||) いやいやいやでもあの登場シーン人として台無しでしょ。
変身とか分身とかに結構ぼろくそゆってますけどパターンとしては(鳥肌賞賛した)宿命と同じだよな…。要するに主題が、「起こった特異な出来事」だけじゃないストーリーっていう…。